心からキレイになりたい、キレイにしてあげたい方へ メイクセラピー検定

メイクセラピーのカウンセリング例

メイクセラピストとクライアントとの対話を分析

カウンセリング

メイクセラピーのカウンセリングがどのようなものか具体的に知っていただくためにメイクセラピストとクライアントとのオーダーカウンセリングの対話(事例)分析をご紹介します。

メイクセラピストは基本姿勢(積極的傾聴、受容的態度、共感的理解)をとる為の技術や姿勢をしっかりと習得してクライアントと対峙します。実際の会話でスキルがどのように使われるのか、メイクセラピストとの関わりでクライアントにどの様な変容が起きるのかを感じてください。

※このような対話の内容を分析してカウンセリングスキルを習得しているかどうかを評価する対話分析問題はメイクセラピー検定1級と特級の筆記試験で出題されます。

クライアントプロフィール

お名前
Aさん
年齢
39歳
職業
会社員(管理職)
ご相談
仕事中心の生活になっていて、休日も仕事の日と同じようなメイクしかできない。オンとオフで、メイクを変えて、気持ちの切り替えをしたい、とのこと。

メイクセラピスト

クライアント Aさん

1メイクセラピスト:会話1
お休みの日は、今日みたいに初めての場所へお出かけされることが多いのですか?
1クライアント:会話1
いえいえ。普段は、週末になると、ぐったりして、ついつい家でダラダラしてしまうことが多くて。もっと、上手に休日を楽しめたらいいのですが。
2メイクセラピスト:会話2
週末にぐったりしてしまうほど、普段、頑張っていらっしゃるのですね。
ここでは、気を張らずに、リラックスして楽しまれてくださいね。
2クライアント:会話2
はい、ありがとうございます。
仕事の日はアクティブに効率よく仕事をして、休みの日はリラックスして楽しむ、というのが理想なんですが・・・。どうも、気持ちの切り替えが上手くできなくて。
オンとオフでメイクや服装を変えてみたりしたら、ちょっとは気分が変わっていいのかな・・・と思って、今回メイクセラピーに申し込んでみました。
3メイクセラピスト:会話3
気持ちの切り替えができず、お休みの日を楽しめないのは、疲れがとれなくて、お辛いですよね。
メイクを変えることが、気持ちの切り替えにつながって、休日を楽しめるきっかけになれば、というご期待でお見えになったのですね。
3クライアント:会話3
はい。そうなんです。よろしくお願いします。
4メイクセラピスト:会話4
それでは、オンのお仕事のときと、オフのときのAさんの理想の過ごし方について、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?
4クライアント:会話4
はい。今、小さな会社の中ではありますが、2年前から管理職をさせてもらってまして、今のところ、仕事は順調で上司や後輩との人間関係も特に大きな問題はなく、うまくいっていると思っています。
5メイクセラピスト:会話5
管理職として、お仕事も人間関係もうまくいってらっしゃって、素晴らしいですね。
5クライアント:会話5
ありがとうございます。一緒に仕事をしている方々が皆さん本当に素敵な方ばかりで、私は恵まれているなと思って、感謝しています。ただ、最近、部下からの相談事が増えてきて、自分の仕事が終わらなくて、残業で帰りが遅くなりがちなんです。
そのしわ寄せで、休みの日は「楽しむ」というよりは、とりあえず「体を休める」というだけになってしまっています。
6メイクセラピスト:会話6
体力的にも、精神的にもお疲れがたまっていて、お辛いのではないですか?
6クライアント:会話6
はい。たしかに。精神的にも疲れていて、リラックスできないのが、ちょっと辛くなってきています。
7メイクセラピスト:会話7
最近になって部下の方々から相談事が増えたのは、何か、理由があるのですか?
7クライアント:会話7
理由ですか?・・・うーん、そうですね・・・。(沈黙20秒)
初めの頃は、社内で初の女性管理職ということで、私自身もいっぱいいっぱいでしたし、部下の方も、様子見というか、本当にできるのかなという目で見られていたのだと思います。それが、自分で言うのもおこがましいですが・・・、最近は初めの頃よりは信頼してもらえてるのかな、と 。
8メイクセラピスト:会話8
2年間、女性管理職として頑張ってこられて、部下の多くの方々が「Aさんに相談をしたい」と思われるくらい、皆さんから厚く信頼されるようになったのですね。
8クライアント:会話8
(沈黙5秒)あー、はい・・・。そうだと嬉しいです(涙がこぼれる)
すみません・・・。泣いちゃって・・・。
9メイクセラピスト:会話9
嬉しいですよね。涙、出ちゃいますよね。
ここでは泣いてもいいんですよ。ゆっくりと、その気持ちを感じてみてくださいね。
9クライアント:会話9
(沈黙30秒)すみません。もう、大丈夫です(涙を拭いて、笑顔に)
10メイクセラピスト:会話10
落ち着かれましたか?
10クライアント:会話10
はい、ありがとうございます。社内初の女性管理職で、「失敗だった」と言われたくなくて。負けず嫌いなので、プレッシャーというより、意地みたいなものがあって、突っ走ってきました。それで、今、徐々にではありますが、皆さんから信頼してもらえるような人間関係を作れつつあるのかな、と思ったら、ホッとして、涙が溢れてしまいました。
11メイクセラピスト:会話11
涙が出るほど、ホッとしたのですね。
今、そのことを感じてみて、何か気がついたことはありますか?
11クライアント:会話11
そうですね・・・。(沈黙15秒) 部下からの相談事は、必ずすぐに話を聞かなければいけない、そうしないと信頼関係をつくれない、と思いこんでいました。もう、そんなことはないと思うので、これからは、自分が急ぎの仕事を抱えているときは、今日でないと困る相談事なのか、明日でも大丈夫なものなのか、部下に確認したうえで、可能な場合は相談日程を調整してもらうなどして対応しようと思います。
12メイクセラピスト:会話12
それは素敵なアイデアですね。
12クライアント:会話12
はい。自分で自分を忙しくして、やせ我慢するのはやめます。
先程は、気持ちを切り替えてリラックスできる休日のメイクを教わりたいと言いましたが、やはり、職場でのメイクのほうを教えていただけますか?
オンのときこそ、もう少しリラックスしたほうが、いい仕事ができて、休日を楽しむ余裕もできそうな気がしてきました。信頼関係は保ちつつ、部下との距離がもっと縮まるような、明るくて器の大きな女性の印象になれたら嬉しいです!
13メイクセラピスト:会話13
素敵ですね!リラックスして楽しく仕事ができそうですね。そんなAさんと一緒に働く部下の皆さんにも、ポジティブな影響を与えられそうですね。
13クライアント:会話13
はい。ありがとうございます。そう思うと、ワクワクします!よろしくお願いします。

対話の解説

  1. 答えやすい閉ざされた質問でクライアントの緊張をほぐしている
  2. 週末にぐったりしてしまうほど、普段、頑張っているクライアントを承認する言葉をかけている
  3. ここではリラックスして楽しんでよいのだと、安心してもらう言葉がけをしている
  4. クライアントの辛い気持ちに共感する言葉をかけている
  5. クライアントのメイクセラピーへの期待を確認している
  6. 仕事や人間関係がうまくいっているクライアントを承認する言葉をかけている
  7. クライアントの辛さに共感する気持ちから質問をしている
  8. 開かれた質問でクライアントの気づきを促している
  9. クライアントの嬉しい気持ちに共感し、涙を流すクライアントの状態を承認し、受け止め、泣いてもよいのだ、ゆっくりと気持ちを感じてよいのだ、と安心してもらう言葉がけをしている
  10. 開かれた質問でクライアントの気づきを促している

用語説明

閉ざされた質問(closed question)
「はい」「いいえ」で答えられる質問のこと。反応が早く答えやすい質問だが閉ざされた質問ばかりすると尋問のように受け取られたり、自由に発言できない不満をあたえることもある。この質問で詳しい情報は得られない。

例)緊張していますか?メイクは好きですか?など

開かれた質問(open question)
答える側が自由に表現できる質問。意図した答えが得られると限らないが多くの情報、気持ちや気分など繊細な部分を聞き出すのに有効な質問。口数の少ない人やまだ打ち解けていない相手では答えにくい場合もある。

例)今、どのような気分ですか?なぜメイクが好きなのですか?など

カウンセリング例
オーダーカウンセリング篇
メイクセラピーを理解するために「ある一人の女性の物語」
試験内容
メイクセラピー検定篇
活躍する先輩メイクセラピストからのメッセージ
メイクセラピーとは
メイクセラピーとは
当検定が認定するメイクセラピーについて解説。